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戸建てとマンションはどちらが得?維持費から見る戸建てとマンションの比較
戸建てとマンションを選ぶ際、どちらが得なのか気になる方も多いはずです。購入費用や諸費用が異なるだけでなく、必要となる維持費も違うからです。特に、維持費は物件ごとに数百万円単位で必要となることも多く、人によっては維持していくだけでも相当な経済的負担となる場合があります。
今回は、これから家を持とうという方に向けて、戸建てとマンションはどちらが得なのかを解説します。それぞれ発生する維持費についても紹介するので、物件を決める前に慎重に検討してみてください。状況によっては数千万円ほどの維持費がかかる場合もあるため、今後の人生を数年数十年先まで見据えて計画することをおすすめします。
戸建てとマンションで購入時に発生する維持費の項目
戸建てとマンションを建築・購入する場合、それぞれで維持費が発生します。戸建てなのかマンションなのかで発生する費用が異なるため、まずは項目ごとに把握する必要があるでしょう。特に、戸建てとマンションでは必要となる維持費が異なるため、あらかじめ把握しておきたいところです。
そのほか、別途で火災保険料などがかかり、戸建てだと約40万円、マンションだと約10万円かかります。もし戸建てでつなぎ融資を利用するなら、それに加えて30万円ほど必要となる場合もあるでしょう。つなぎ融資はマンションを含め使わないという方もいるので、その場合は、少し諸費用を浮かせられます。たとえば、戸建てを購入した場合にかかる費用として、水道加入負担金などがあります。これは、市町村によって異なりますが約10万円から20万円かかるのが一般的です。逆に、マンションを購入した場合にかかる費用として、修繕積立基金などがあります。これも約3,000万円の物件に対して約30万円かかるのが一般的です。つまり、戸建てとマンションのどちらを選んでも、最初は30万円ほどの費用がかかるわけです。
一戸建ての維持費の項目と目安
戸建てにかかる維持費は以下のようなものがあります。以下では項目をまとめるので、戸建てを検討している方は参考にしてみましょう。ここでは3,000万円の戸建てに30年間住む場合の目安をご紹介します。
- 税金(固定資産税):約240万円
- 保険料(災害保険・団体信用生命保険):約120~200万円
- 維持費用(管理・修繕・補修):約500万円
- 増改築費用:約70~480万円
これらの点を加味すると戸建ての維持費は最低でも数百万円~数千万円になります。建築・購入のコストだけ考えれば良いわけではないため、その月々やその年々のランニングコストについても目を向ける必要があります。
マンションの維持費の項目と目安
マンションにかかる維持費は以下のようなものとなります。以下には項目を記載するので、マンションを検討している方は参考にしてみてください。ここでは3,000万円のマンションに30年間住む場合の目安を解説します。
- 税金(固定資産税):約360万円
- 保険料(災害保険・団体信用生命保険):約300~600万円
- 維持費用(管理・修繕・補修):約940万円
- 駐車場代:約720万円
これらマンションの維持費も最低で数百万円~数千万円ほどかかります。特に駐車場などの点は忘れがちなので、建築・購入のコストだけではなくランニングコストも加味しましょう。特に月ごとにかかるものと年ごとにかかるものがあるので、注意してください。
一戸建てとマンションにかかる維持費を比較
戸建てとマンションの維持費を比較すると、条件次第で数百万円~1,000万円近くの差が生まれます。特に3,000万円の物件に30年住むとなると、どちらも購入時の水道加入負担金や修繕積立基金などを含めて数百万円~数千万円ほどかかります。また、車を持つかどうかでも数百万円ほど変わってくるでしょう。
戸建てとマンションでは管理や修繕や補修の項目が大きく異なるものの、どちらも定期的な点検管理が必要となってきます。特に、マンションなどの集合住宅は管理会社に任せるといっても維持は必要ですし、戸建てとなるとすべてオーナーの方自身で維持しなくてはなりません。その場合は外壁塗装や屋根塗装、軒先・軒裏塗装、樋・床のメンテナンス、害虫駆除・防止、クロス張り替え、サッシ周りのコーキングなどが必要です。どちらも数百万円単位で維持費がかかります。
なお、車を持つ場合は戸建てであれば良いのですが、マンションの場合はさらに数百万円ほど必要です。オーナーの方自身のライフスタイルによってもこれら維持費は大きく変わるため、まずは比較しながら検討してみてください。
戸建てとマンションのメリット・デメリットは?
戸建てとマンションを選ぶ際、単に維持費だけで考えるのはリスクがあります。単純に戸建てとマンションでは居住空間が大きく異なるため、他の要素も比較して選ぶ必要があるでしょう。そこで、ここからは戸建てとマンションのメリット・デメリットをそれぞれ解説します。
戸建てのメリット
戸建て最大の魅力は近所にあまり配慮しなくて良い点にあります。どうしてもマンションの場合は、上下左右の部屋に配慮しなくてはならず、騒音や振動を出さないよう生活しなくてはなりません。戸建てはそもそも建物と土地が独立しているため、相当な騒音や振動でない限りは近所に迷惑をかけることもありません。単にお互いのプライバシーを守れるのも嬉しいところです。
また、戸建ては自由に作ることが可能です。戸建てにはいくつかの種類があり、注文住宅や建売住宅から選べます。これらの家は自分好みに建てることはもちろん、好きなものを選ぶことが可能です。複数階の物件にしても良いですし、庭付きの物件やベランダ付きの物件、バルコニー付きの物件も自由自在です。中には家庭菜園やガーデニングを楽しめる物件も持てるため、解放感のある生活も望めます。
そのほか、戸建ては自由に増改築も可能です。マンションなどは管理会社の許可がない限りはリフォームもリノベーションもできません。それに比べて戸建てはオーナーの方自身が望む形に建て替えもできてしまうのです。居住空間を大幅に変更できるため、年齢に応じてバリアフリーなどの手を加えるのもありです。
戸建てのデメリット
戸建てはどうしても閑静な住宅街などに建てることが多いため、立地には若干の懸念が残ります。周辺にバス停などがあれば良いのですが、JRや地下鉄の駅がないこともしばしばです。また、学校や病院はあったとしても、便利な公共施設が少ない可能性があります。それぞれの物件が独立しているため、セキュリティも不安や心配が出てくるでしょう。特に、放火などの犯罪はもちろん、盗撮や空き巣などの被害に遭う可能性も0ではありません。一般的な戸建ては自分で守るしかないため、それ自体が負担になることもあります。
また、戸建ては2階建てや3階建てが主流のため、日当たりや眺めは決して良くありません。もちろん、閑静な住宅街であれば周辺に高い建物がないため、ある程度の日光は期待できるでしょう。しかし、眺望に関しては期待できないことを覚悟しなくてはなりません。階層が低い物件の場合、犯罪に巻き込まれる可能性も高くなります。
そのほか、戸建ては生活に必要なものをすべて自分で用意しなくてはなりません。それが家を持つことの楽しさでもあるのですが、設備から機材の導入に至るまですべてオーナーの方自身で決めるのは骨が折れます。工務店やハウスメーカーによっては出来上がったものを選択する形も取れますが、せっかくなら一から作りたい方も多いです。そこは苦労する覚悟を持って挑まなくてはなりません。
マンションのメリット
マンション最大の魅力は立地の良さにあります。これら集合住宅は未婚者・既婚者問わず、多くの方が住む物件となります。そのため、駅に近かったり公共施設が多かったり、何かと好条件の立地にあることが多いです。利便性が高く汎用性も高いため、どのようなライフスタイルにもマッチするという点では非常に利点も多いでしょう。また、セキュリティなどもオートロックや監視カメラなどが設置されていて安心です。大型マンションには守衛も常駐しているため、安心安全に暮らしたい方におすすめです。
また、マンションは日当たりや眺めが良いのも特徴です。戸建ては原則として2~3階建てが限界であり、マンションのように4階建て以上は望めません。逆にいえば、マンションは10~20階建てなどの中層階や高層階も多く、部屋の日当たりや眺めも抜群です。当然ながら、階層が高い部屋の場合、窃盗や強盗に巻き込まれる可能性も減ります。
そのほか、マンションは必要な設備や機材がすべて揃っているのも強みです。管理会社によっても異なりますが、生活に必要な機能はすべて揃っていることがほとんどです。物件によってはエレベーターが設置されています。最初から便利な生活の基盤が揃っている点は非常に優秀だといえます。
マンションのデメリット
マンションは集合住宅なので他人も共同で生活しています。そのため、上下左右の住人に配慮した生活を送らなくてはなりません。大音量で映画を観たり音楽を聞いたりするのはもちろん、歩く際や寝る際なども振動に気をつけなくてはなりません。それら騒音や振動への配慮が必須となるマンションは、双方にとってストレスが溜まります。人によっては窮屈だと感じてしまうこともあるでしょう。
また、マンションは完成された物件を選ぶだけなので、自由に居住空間を作ることはできません。もちろん、家具や家電の配置で快適な環境を作ることは可能ですが、構造や間取りなどは変更不可能です。戸建ては理想の家を建てられますが、マンションは思い描く生活を送れそうな物件を見つけなくてはなりません。そういう点では夢の生活をどう構築していくかが課題となりそうです。
そのほか、マンションは原則としてリフォームもリノベーションもできません。戸建ては好きなように増改築できますが、集合住宅は管理会社が対応しています。老朽化や劣化に対して管理会社の意向で工事が入ることもあっても、自分で好きなように工事することはできないのです。もし工事があるとすれば、退去時の原状回復工事くらいです。
まとめ
戸建てとマンションはどちらも購入時に費用がかかり、その後も維持していくのに費用がかかります。具体的にどちらが良いのかは自身が理想とする生活によって異なるため、今後の生活をきちんと想像して選ぶ必要があります。
特に維持費は数百万円~数千万円単位で必要となるため、将来の分を含めた予想が必要です。これらに関しては素人では難しいことも多いので、工務店やハウスメーカーが独自で開催している現場見学会に積極的に参加し、それぞれの商品を体感し、自分たちが望んでいるものなのか、自分たちで購入できる価格帯を確認し、どのように計画を進めていけば良いのかを、各担当者から説明を受けることも大事なことです。
また、工務店によっては、「土地セミナー」「資金セミナー」、ライフプランナーによる「ライフプランニング」の相談など、一戸建や、マンション購入を検討されている方にとってわかりやすく学べる セミナーを実施されている業者もおられます。
そのような「セミナー」や「現場見学会」に足を運ぶことをおすすめします。
詳しくは工務店やハウスメーカーもしくは不動産会社や管理会社に聞いてみましょう。
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