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どれがお得?住宅ローン金利タイプの選び方!タイプごとの借り入れ方法・注意点まとめ
住宅ローンは家を建築した際に組む方がほとんどですが、この住宅ローンにもいくつかの金利タイプがあるのをご存じでしょうか。それら住宅ローンの種類については知っていたとしても、どう選ぶべきなのかはわからないという方もいらっしゃるでしょう。
今回の記事はこれから夢のマイホームを建てるという方に向けて、それぞれどのような住宅ローンの金利タイプを選べば良いのかを解説します。ここではタイプごとの借り入れ方法や留意点はもちろん、特徴やメリット・デメリットもご紹介するので参考にしてみてください。
なお、住宅ローンは組む状況によって大幅に変わるため、あくまでも選ぶ際の一例として考えていただけると幸いです。
|住宅ローンの金利タイプにはどんなタイプがあるのか?
住宅ローンの金利タイプには大きく分けて「全期間固定型」と「変動金利型」と「固定期間選択型」の3つがあります。これらの金利タイプはそれぞれ特徴が異なるだけではなく、メリット・デメリットも異なるため、住宅ローンを組む際にはすべてを理解した上で決定することが重要です。以下、それぞれの特徴とメリット・デメリットとなります。
■全期間固定型の特徴とメリット・デメリット
全期間固定型の特徴は、住宅ローンを組んだ時点で金利が固定されるのが特徴です。
これら全期間固定型は金利が固定されているため、住宅ローンを組んでいる期間中はずっと同じ金利が適用されます。そのため、金利の変動の影響を受けることがありません。金利が変動しないので返済計画も立てやすく、金利の変動によって返済総額が増えてしまうということもありません。月々の返済金額が一定のため、無理のない返済計画を立てられるというのも強みです。
逆に全期間固定型は金利が変動しない分、最初から高い金利に設定されていることが多いです。そのため、ほかの金利タイプに比べても返済総額が高くなる可能性があります。安定した収入がある方には最適ですが、収入が不安定な方にとっては総じて負担が大きくなりがちです。これらの点が弱みとなるでしょう。
■変動金利型の特徴とメリット・デメリット
変動金利型の特徴は、住宅ローンを組んだ時点から金利が変動するのが特徴となります。
ほかの金利タイプに比べて金利が低い変動金利型は、返済総額も節約できるという強みがあります。金利は半年に一度の割合で変動する可能性があるのですが、金利が低い状態が続けば返済総額も数十万円数百万円という単位で節約可能です。
その一方で変動金利型は金利が一定期間ごとに変動してしまうため、その影響も受けやすいです。金利が下降する分には問題ないですが、金利が上昇した分だけ返済総額も大きくなります。その点は注意すべきです。ただ、救済措置として「125%ルール」というものがあり、変動後の金利は125%を超えないように設定されています。そのため、リターンとリスクを上手に考えながら返済したい方におすすめの金利といえるでしょう。
■固定期間選択型の特徴とメリット・デメリット
固定期間選択型の特徴は、全期間固定型と変動金利型を融合したような特徴を持ちます。
固定金利と変動金利の両方を活用できるため、ライフステージに合わせた返済が可能です。たとえば、働き盛りの30~40代は固定金利を選択し、余裕ある生活を送りたい50~60代は変動金利を選択するというような方法が取れます。最初の一定期間は金利が固定されているものの、その後は固定金利と変動金利を自由に選べるため、返済計画も立てやすいのが魅力です。
しかし、変動期間選択型は一定期間だけ固定金利でその後に変動金利となることがあるため、状況によっては返済総額が急激に爆増する可能性もあります。固定期間選択型だと「125%ルール」も適用されないという制約があるため、場合によっては返済総額が跳ね上がる可能性も否めません。将来を事細かく予測することはできませんが、金利の変動に左右されたくない方は慎重に検討する必要があります。
■住宅ローンの借入先の選択肢
住宅ローンの借入先は選択肢も多いです。主な借入先としては民間ローンとフラット35、そして財形住宅融資などがあります。これらの借入先によっても住宅ローンの内容が変化するため、それぞれの特徴を把握しておく必要があります。以下、それぞれのメリット・デメリットも含めて解説するので、併せて確認しておきましょう。
■民間ローンの特徴とメリット・デメリット
民間ローンは、文字通り民間の金融機関で申し込むことのできる住宅ローンです。その種類はいくつかあり、大手銀行や地方銀行のほかにネット銀行などがあります。それだけではなく、生命保険会社や農協、その他の金融機関などからも借り入れ可能です。
民間ローンは低金利の変動金利が利用できるため、返済総額を抑えられます。変動金利は1%を切ることも珍しくないので、この低金利の状態が維持できれば返済総額が負担になるということも避けられるでしょう。なおかつ、住宅ローンによっては全額返済される団体信用生命保険が適用可能です。これがあることで住宅ローンの契約者が死亡した場合や障害を負った場合は保険金によって一括返済してもらえます。これら団体信用生命保険は金融機関ごとに内容が異なるため、事前にきちんと確認しておきましょう。
その一方で民間ローンは万が一に高金利となると返済総額が高くなります。それによって家計が圧迫されると生活が苦しくなる可能性も否めません。しかも金利自体は年に2回見直されるのですが、月々の返済額は5年ごとに変更が行われるため、高金利のまま返済しなくてはならない状況に陥るかもしれません。また、民間ローンはどうしても個人で住宅ローンを組むため、契約者の健康状態が良好でない場合は審査に落ちる可能性があります。そちらも含め、まずは金融機関に相談することが重要です。
■フラット35の特徴とメリット・デメリット
フラット35は、住宅支援機構と民間金融機関が協力して提供している住宅ローンのことです。2003年に誕生して以降、諸経費も借入対象となるなど、より利便性や汎用性が向上しているローンといえます。
フラット35は融資が決まったタイミングで返済総額確定します。返済期間の月々の金利と返済額が固定されるため、返済計画がとても立てやすいです。固定金利ということで低金利の住宅ローンに比べて高金利ですが、それでも返済計画が立てやすいのは嬉しいところです。また、正規雇用でも非正規雇用でも組みやすいため、自営業はもちろん契約社員や派遣社員でも住宅ローンが組める可能性があります。それら審査の通りやすさも利点です。
ただし、フラット35は適合証明書という書類が必要で、土地のみでの購入には利用できません。そのため、建物の建築と並行して考えていく必要があります。そのほか、融資額が全体の9割を超えると「9割以下の金利+0.44%」と金利が少し高くなってしまうため、1割以上の自己資金を貯金しておくことが肝要です。状況によっては返済総額が数百万円ほど変わることもあるため、よく検討しなくてはなりません。
■財形住宅融資の特徴とメリット・デメリット
財形住宅融資は、職場で財形貯蓄を行いながら一定の条件を満たす方のみが利用できる住宅ローンとなっています。
財形住宅融資はフラット35よりも年0.62%と金利が低いため、年1.23%のフラット35などと比べても家計への負担が少ないです。特に子育て世代に最適な住宅ローンとされ、常時雇用する労働者が300人以下の中小企業で勤務する場合はさらに低金利となります。
その反面、財形住宅融資は借入可能額が少ないため、どうしても小規模な土地や建物の購入にしか活用できません。また、申し込み方法も複雑ということで、計画の途中で頓挫してしまうこともあります。それでいて融資事務手数料が必要となるなど、ハードルが高いところが欠点となるでしょう。
|住宅ローンの借り入れ方法の種類と注意点
住宅ローンは借り入れ方法も数種類あり、利用するものによって返済計画が変わってきます。ここからは住宅ローンの借り入れ方法の種類と併せて注意点もまとめるので、これからどう借りるか迷っている方は参考の一助としていただけると幸いです。
■ペアローンの特徴とメリット・デメリット
ペアローンは、夫婦2人で1つの住宅に対して組むことのできる借り入れ方法です。
ペアローンは夫婦で2つの契約を結ぶため、住宅ローン控除もそれぞれ受けられます。また、契約者が2人になることで借入可能額を増やせるなど、使い方次第でさまざまな返済計画が立てられるのが特徴です。しかし、手続きに伴う事務手数料も2人分となりますし、ずっと共働きなら良いですが、お互いが妊娠や出産や病気や怪我などで働けなくなると、住宅ローン控除も受けられなくなります。
■連帯債務の特徴とメリット・デメリット
連帯債務は、連名という形で1つの住宅ローンを返済していく借り入れ方法です。
これら連帯債務は事務手数料などが1人分で済むため、負担を減らせるのが魅力となります。さらに連帯債務者として申し込んだ人も住宅ローン控除を受けられるため、税金などの節税にも効果的です。それでいて連帯債務者と合算した収入で審査するので、借入可能額も増やせます。ただし、連帯債務者は団体信用生命保険に入れないこともあるため、両者でしっかり検討しなくてはなりません。
■連帯保証の特徴とメリット・デメリット
連帯保証は、連帯保証人が債務者の担保となることで1つの住宅ローンを返済する借り入れ方法となります。
債務者が返済不可能となってしまった場合、代わりに連帯保証人が住宅ローンを支払うため、踏み倒すという金融事故を起こさずに済みます。また、団体信用生命保険も適用できるため、契約者が亡くなった場合などは返済義務もなくなる場合があります。ただ、原則として当人からの返済が滞った場合は連帯保証人も責務を負うため、お互いに信頼関係がないと成り立たない借り入れ方法となるでしょう。
|まとめ
住宅ローンと聞くと難しい用語が並び、返済計画に恐れおののいてしまうこともあるかもしれません。しかし、家を建てる際には今後の将来設計をする上でも必須となるので、住宅ローンの金利タイプは慎重に選ばなければなりません。なおかつ借り入れ方法なども精査することが重要です。
今回の記事でまとめた住宅ローンの特徴を把握し、自分のライフスタイルに合わせて返済計画を立てていきましょう。詳しくは住宅ローンに詳しい工務店やハウスメーカーに相談する他、各種金融機関などにも問い合わせてみてください。
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